ま、適当に

思いつきで書くよ

1-4.減速

燃費を追求する上で、最も効果が現れやすいのが”減速”です。また、最も奥深いのも”減速”です。減速の仕方によって燃費は2~3km/Lくらいは平気で変わってきます。が、その運用はそれほど単純なものではありません。
大げさな書き方をするなら、「エコ減速の成果は運転技術だけでなく状況判断力までをも含む総合力で決まる」と言えるのですが、その後ろに横たわっている大原則があります。それは、「同じ減速なら、エンジンブレーキのかかる時間が最も長くなるように減速する」というものです。


<我流解説>

まずはエンジンブレーキ(以下「エンブレ」)について理解しましょう。

時速40kmくらいで走りながら、シフトレバーを操作して2速に入れて足をアクセルから離してみてください。アクセルオフにした途端制動感が感じられ、車速がグングン下がっていくでしょう。これがエンブレのかかった状態です。このときのギアは2速につながったままで、エンジンへのガソリン供給がストップされています。(以下、これを「燃料カット」と呼ぶことにします。)
そしてそのままアクセルもブレーキも踏まずに放置しておくと、突然その制動感が失われます(時速10~20kmくらいでしょうか)。エンブレをかけたまま減速していくと、いずれ車が止まってエンストを起こしてしまいますので、エンジンの回転数が1,000回転近くまで落ちたところで、エンジンとタイヤとの結合が切り離され(と言っても、実は数%つながっていますが)、エンジンへのガソリン供給が再開されるのです。これは自転車をこがずにただの惰性で進んでいるのとほとんど同じ状態と言えます。(これを今後は「滑走」と呼びましょう。)

このエンブレが滑走に変わる速度は、例えば「ウチの車(4速AT)は4速45km/h、3速30km/h、2速15km/h、1速5km/h」などというように、車によって、はたまたギアによって決まっています。この値は大雑把にでも掴んでおいた方がより綿密な燃料カットができるようになりますので、せめて自分の運転する車がどうなのかだけは、ぜひ知っておいてください。

さて、停車までのエンブレやり方ですが、簡単です。例えば上の例で挙げた「4速45km/h、3速30km/h、2速15km/h、1速5km/h」という4速ATの車を例に取って説明してみましょう。

まず、4速50km/hで定速走行しているとします。そこでアクセルを離すとエンブレがはじまります。このままですと45km/hになった時点でエンブレが解けて滑走が始まってしまいますので、その直前、車速が46~47km/hに落ちてきた段階でシフトレバーを操作しギアを3速に落とします。次に、また車速が31~32km/hくらいまで落ちてきたところでギアを2速に、更には車速が16~17km/hくらいで1速に、という具合に、滑走開始直前のタイミングで順次シフトダウンしていきます。そして、ついには時速が5km/h以下になって滑走となったところで初めてフットブレーキを踏んで停車する。これが上で述べた「エンジンブレーキのかかる時間が最も長くなるように減速する」の理想的な実践法ということになります。

ただ、実際の路上ではこれがそのまま使えません。例えば街中で走行中に前方の信号が赤になったからといって、4速から順次エンブレをかけて・・・なんて悠長なことをしていたら、おそらく2~3速のギアでエンブレをかけているあたりで前の車に激突してしまいます。街中では信号も多い上に車間距離もさほど取れないので、悠長にエンブレをかけているだけの余裕があまりないのです。(停車位置までの距離が短い)

こうした場合、フットブレーキを併用します。車というものはアクセルを踏まない限り、燃料噴射量はアイドリング状態に近いレベル(滑走時)か燃料カット(エンブレ時)かのいずれかです。よって、どうせもうアクセルは踏まないのですから、このうちの「エンジンブレーキのかかる時間が最も長くなるように減速する」という原理原則を実践に移せば、それだけ消費燃料は少なくてすむわけです。

具体的にはこのようにします。

当たり前のことですが、同じ距離を移動するなら、高速よりも低速の方が移動時間は長くかかります。即ち、車速が高い状態よりも低速でエンブレをかけた方が、結果的にエンブレの時間が長くなるわけです。よって、街中で余裕がないような場合は、ギアを落としてエンブレをかけながらフットブレーキを強めに踏み込みます。するとその間、車は両ブレーキによってグングン車速を落としていくでしょう。そして、そのままフットブレーキとエンブレを併用しながら、車が停車すると想定される位置までエンブレだけで止まれるという速度まで落ちたとき、フットブレーキを離してやります。あとは、上で述べた理想的なエンブレの実践法を実施するだけです。

実際には「車が停車想定位置までエンブレだけで止まれるという速度まで落ちたとき」をいかに正確に見極めるかが勝負の分かれ目です。最初はその見極めが早すぎたり遅すぎたりするのが当たり前で、これをちゃんと実践できるようになるためには繰り返しのトレーニングが必要です。ただ、1回のドライブで停車する機会など何十回とありますので、練習の機会には事欠きません。それに、何よりもこれ、面白いです。ドンピシャでうまく行ったときなど「よっしゃ!」と叫びたくなります。(って、ちょっと大げさですが。)ぜひ楽しみながら修練を積んでください。

逆に、夜間の郊外の一本道などでは、はるかかなたにある信号が黄色→赤と変わったからといって、いきなりエンブレをかけて理想的な減速を実行し始めたりすると、結果として信号よりずっと手前で停止してしまう羽目に陥ります。エコ運転手を自称する以上、まさか停車することが分かっているのにアクセルを踏むわけにも参りませんので(?)、そうした場合は慌てず騒がず、滑走を利用します。

まずはとるものもとりあえずアクセルから足を離してエンブレを開始します。これをそのままにしておくと、いずれエンブレから滑走に移行しますが、停車位置までエンブレをかけ続けて丁度よく止まれる距離になるまで、シフトダウンはせずに滑走するに任せるのです。距離が大きい場合は、もしかするとエンブレなしで滑走だけで停車位置まで来てしまうかもしれません。が、それはそれで構いません。それが最も燃費を抑える方法なのですから。

こちらも、この「停車位置までエンブレをかけ続けて丁度よく止まれる距離」を正確に見極めることが結構難しいのですが、こればかりは訓練をつむしかありません。そしてその訓練は上と同様に大変面白いものなので、楽しみながら身につけていってください。


-------------------------<ちょっと脱線>------------------------------
減速を理想に近づけるために、定速走行の段階で気をつけておくべきことがいくつかあります。

まず、可能な限り車間をとることです。前の車にくっついて走ると、減速時にはその挙動に左右されるばかりとなり、エンブレをかけたり滑走したりすることができなくなったりします。常識の範囲内でなるべく車間距離をとるよう心がけてください。

また、”定速走行”よりも”減速”を優先的に考えてください。これはどういうことかと申しますと、減速を理想に近づけることを定速走行段階から意識して欲しいということです。例えば次のケースのように、定速走行上で多少不利になろうとも減速で有利であるならば、その運転法を優先的に行うようにしてください。

50km/hでの定速走行というのはあくまでも理想的なもので、周辺の交通状況によって、引いてはエンブレをかけられる時間の長短によって、とるべき速度は変わってきます。例えば、「50km/hではエンブレを満足にかけられずにフットブレーキを踏みまくる事態になるけれど、40km/hで定速走行していれば車間も得られてそれなりのエンブレ時間を稼ぐことができる」といった状況に直面することって、実際の運転ではよくあることです。前者では40km/hを50km/hまで引き上げるために余計なガソリンが必要となる上に、肝心なエンブレすら満足にできないわけです。一方の後者は、定速走行の速度がやや遅めの40km/hであるため、定速走行時には50km/hで巡航するよりも距離あたりのガソリンをわずか余計に消費しますが、40km/hを50km/hまで引き上げるのに必要な燃料消費がなくなりますし、エンブレの間はちゃんと燃料カットされる。このどちらがお得かというと、これはもう圧倒的に後者です。”減速”が理想から遠ざかる(エンブレができない、フットブレーキを踏んでしまう)という状況は、燃費追求のエコ運転において致命的なことなのです。これを肝に銘じて、「何をおいても”エコ減速”優先」を貫いてください。
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ついでに、もう一段高度な対応についても触れておきます。

例えば、45km/hでオーバードライブに入る車で、42km/h(3速)で走っていたとします。そのとき、はるかかなたにある信号が黄色→赤と変わりました。このままアクセルを離し、3速滑走のまま減速して行ったら滑走距離が足りずに信号の手前で止まってしまいそうです。さて、そのような場合、あなたならどうしますか?

「3速滑走で何とか信号まで届くというポイントまで、42km/h(3速)のまま定速走行を続ける。」

これは誰もが考える方法です。ただ、癪に障るのは、止まることが分かっているのにアクセルを踏み続けなければならないところ。これを回避する方法はないのでしょうか。

あります。「マニュアルでギアをオーバードライブにぶち込む」のです。

一般に、同じ滑走をするにしても、高速ギアの方がより減速しません。この性質を利用します。
これまで述べてきた通り、停車位置までの距離が短いことの多い減速では、滑走やエンブレを利用すべくシフトダウンしていくのが通常ですが、このような距離がありすぎるケースでは逆にシフトアップできるところまでシフトアップしていきます。その方が滑走距離が伸びるからです。

シフトダウンのみならず、シフトアップまでをもマスターして初めて「エコ減速を極めた」ということができそうです。よろしくご精進ください。

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  1. 2008/01/17(木) 21:26:01|
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