ま、適当に

思いつきで書くよ

放射線とがん

すいません。くどいバカ野郎がいるので、もう一回だけこの話題に触れます。バカ野郎の主張は次の通りです。

 ●われわれは放射線に被曝するとがんになるだろ?
 ●でも、治療という名で放射線を受けると、逆にがんが縮小したり消失したりするわけだ。
 ●これって何かおかしくないか?互いに矛盾してねえか?

ってことなんですけど・・・・・こんなの、よく考えれば分かるだろう、アホめ!

正常細胞に放射線を照射していくとだな、
 (1)DNAが傷ついて細胞機能が損なわれたりがん化したりする。
 (2)細胞死に至る。

照射量に応じてこんなプロセスを踏む。これと同じことががん細胞で起こるだけでしょ。

がん細胞に放射線を照射していくと、
 (1)DNAが傷ついてがん細胞としての機能が損なわれたり、違う悪性新生物になったりする。
 (2)細胞死に至る。

放射線治療ってのはがん細胞だけを(2)にまで追い込み、正常細胞の方は(1)すら起こさせないようにしようとする治療法だ。具体的には、両細胞の放射線感受性の違いを利用して照射線量をコントロールしながら、正常細胞の被曝をできる限りおさえるべく数か所から角度を変えてがん細胞に向けて照射したりする。そこが原発事故等での放射線被曝とは全然違うところだ・・・・って、知ってんだろ、これくらいのこと!

ちなみに、がん細胞の場合は(2)ばかりにフォーカスが当たるので(1)が忘れ去られがちだが、最近では(1)について言及している論文なども出てきていて、「がん検診のせいで良性腫瘍が悪性腫瘍に変異した」なんてことまで議論されるようになってきているので注目しとけ!

あと、放射線治療の原理は「正常細胞は(1)以前でがん細胞は(2)」であるけれども、現実世界においてはこんなことがキッチリ起こるなんてことはあり得ない。実際にはがん細胞と正常細胞のそれぞれにおいて「(1)以前は何%で(1)自体が何%、そして(2)は何%」のような”分布”になって、それぞれの分布同士の勝負になるわけだから、放射線治療が正常細胞をがん化させてしまうことはもちろん、良性腫瘍が悪性腫瘍に変異することだって起こっている(はずだ)。ただそれは、前にも述べたようにがん細胞の成長って極めて遅いから、そこで発生したがん細胞が成長する前に患者が老衰とかで死んじゃうことの方が圧倒的に多いので、問題としてほとんど顕在化して来ないってだけだ。

生身の人間には個人差があるばかりか、同じ個体の中でも細胞間に違いがあったりしますんでね。二流の理系学生が振り回しがちの機械工学やら電気工学における”物性”みたいに何でもデジタル的、定量的な屁理屈をもって定義づけようとしたところで無駄というモノ。そう簡単に生き物に適用できるもんじゃないし、どんな医療だってその有用性の判定には自然科学よりも社会科学の手法を用いる方が妥当ですからね。

可能な限りバイアスのかかっていないなるべく大きな母集団を用意しての比較試験。言い換えれば、どこまで行っても確率論なんですよ。確率ってね、難しいっすよ。バカはすぐにすり替えやがるし、思慮の足りない”仮定”ってのを振り回しやがる。でもって、そのすり替えや思慮の足りなさに自分自身が気づいてないんだからね。ため息つくしかないよね。

・・・って、もういいか。話が変な方向に行っちゃいましたので、この辺でこんな阿呆はもう放っておくことにします。
で、書いている途中で別の話題を一つ思い出しちゃったので、そっちについて書きます。

帰国前後のことだったからもう10年以上前ってことになるんだけど、英国のオックスフォード大だかケンブリッジ大だかの研究で、医療被曝と発がんについての関係が論文発表された。それによると、日本において医療被曝により発生するがんはがん全体の3%だか4%だかを占めるそうだ。(大分前のことなので、頭の中がちょいとコンタミしている。)

この3~4%という数値は他国に比べて日本が断トツに高く、当時は「石を投げればCTに当たる」とか何とか言ってCTがやり玉に挙げられていたけど、この騒ぎをあんたも覚えているかね?あれってさあ、本当にCTだけが原因だと思うか?同レベルの線量を被曝するがん検診だって、思いっきりこれに一役買っていると思うんだが、どうよ。

あれから10年超が過ぎた。その間放射線をバリバリに浴びる胃がん検診やらマンモグラフィーが増え続けてるんだから、この数値はもっと上がっているものと推察される。(例えば胃がん検診での被曝量はCTと同等以上で、胸部エックス線の百倍もある。)これは日本の医師たちが医療被曝に極めて無頓着だからこその結果だとも思うんだけど、そんなことはともかくとして、がんの診断・治療が原因でがんになってたら世話ないよね。

胃がん検診でのがん発見率は0.1%とかそんなレベルだ。これに対して、本邦の医療被曝によるがん発生率は、これが低い国(確か英国)の7倍くらいあるという話だった。これを短絡的に結び付けて計算するなら、1000人に一人のがん患者を見つけるために、10万人に3人のがん患者を生み出している、ってことになる(細かい計算式は省略)。もちろんそんな解釈は非科学的だし、その関係を定量的に言えるはずもないんだけど、おいら的には定性的な解釈で十分。全国民に医療被曝を推奨している一方で、がん患者を確実に増やしてやがる。こんなの、何をかいわんやだ。「アホちゃうか。」「何やってんのん?」「バカなの?」って感じだ。

おいらはね、こんなふうに必要なデータを集めて自分なりに判断することが大切だと思う。あんただって学生時代、そのためのトレーニングを散々受けてきたじゃねえか。こういう技能、知識を例えば会社などというちっぽけなもののためじゃない、こういうことのために縦横に駆使するのが真の天才ってもんだろ。会社では阿呆でも本当は天才。特命係長 只野なんちゃらみたいだな。どうだ、まいったか!

今の時代、判断するためのデータなんて、一昔前では考えられないほど安易に手に入る。例えばちょいとググっただけでこんなデータを見つけた。

 ●検診車での胃がん検診1回あたりの被ばく量は20-30ミリシーベルト
 ●100ミリシーベルトの被ばくによるがん発生率は0.5%くらい

これらはさっきネットから拾ってきたばかりのものだが、いずれも有名な病院のHPにあったデータなので、データ自体はウソではないと思う。ただ、その母集団の年齢構成も分からないので、安易にこれを組み合わせて「胃がん検診を8回受けたらがん発生率が1%上がる」などと考察してしまっていいものかどうかはまでは分からない。

でもね、たったこれだけの情報に触れただけでもおいら的には薄気味悪くてたまらないんだよね。

昔やったマウスの放射線照射実験の結果から、おいらには「放射線の被曝量が2倍になると、がん発生率をはじめとする様々な症状の発現率はその2乗の4倍になる。」という感覚がある。よって、このデータの解釈は「胃がん検診を8年続けたらがん発生率が1%上がる」どころか、実は「8年で2%以上、16年で8%以上、24年で32%以上上がる」というのがおいらの偽りない感覚だからだ。前者でも薄気味悪くてしょうがないってのに、おいらったら実は後者の気分に苛まれているのだ。あんただって一緒にあの放射線健康管理学教室の1~2ヶ月かけて一連の実験をしたじゃんかよ。だったらこの感じ、分かるだろ?

ただまあ、あんたみたいにおいらと同じ教育を受けてきた連中は別として、それ以外の一般人にまでこの感覚を押し付けるつもりはサラサラない。いちいち説明すんのが面倒くさいし、そんなことまでしてやる義理もねーし。つーか、検診推進派から非科学的だと突っ込まれそうなそんな考察をわざわざ加えなくたって、検診の被爆量の絶対値をみるだけで十分だろう。

「放っておいても問題ないような転移しないがんも含めた0.1%というがんの発見率ために、20-30ミリシーベルトもの放射線に毎年毎年曝される。そんな胃がん検診など、ベネフィットよりもリスクの方が高すぎて、とてもじゃないけどおいらは受ける気になどなれない。」

とはいえ、これはあくまでもおいらの意見だ。あんたは自分のリスクで自分で判断すべきである。ただ、この判断をする時、くれぐれもすり替えに騙されないように。被曝の評価はがんだけでは測れないからね。「がんにならなきゃ健康」ではない。0.5%のがん発生率だけではなく、あらゆる疾患、機能不全等のリスクが被曝量に応じて増加することを忘れずにいれば、間違うことはないだろう。(←すんげえ偉そうだな。)

ちなみに、たとえば「がん検診」とか、たとえば「被曝量」とか、いろいろな単語を組み合わせてググってみたらいいよ。おいらがここに書いているのと同じようなことを言っている人がたくさんいることや、おいらのようなへなちょこな論旨じゃなくてずっと科学的に突っこんでいる人も多数いることが分かるから。医師にもいるよ。まだ少数派だけどね。ま、とにかく、つべこべ言ってないで、検索してはあちこち読み散らかしてみろよ。そっちの方がずっと面白いしためになるッス。

米国なんかでは医療被曝のリスクは当たり前のように認識されている。詳しくは書かんが、実際、おいらは米国赴任中にこの意識の違いに驚かされた経験がある。とにかく、日本の外では「無駄な被曝は避ける」「医療においても例外ではない」ってのがグローバルスタンダードなのだ。この点、本邦では残念ながら医師には期待できそうもないので、患者の側で自衛する以外にないだろう。こちらがまずそう考えないことには、このアホの連鎖は決して止まることはない。

「○○の疑いが出てきましたので、CTを撮ってみましょう。」
「イヤです。超音波でお願いします。」

「念のため、写真を撮っておきましょうか。」
「結構です。胸部X線なんぞで見つかるはずがありませんから。」

患者の側でもそれなりの知識を身につけ、医療被曝リスクについて深く考えたこともなさそうな医師のこういう安易な提案に対して、スッとこう言えたりする世の中になるといいね。

んじゃ。

(メレ)

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  1. 2015/04/14(火) 22:25:47|
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